ほくりくでんりょくしがげんぱつ1ごうきで、りんかいじこかくしがはっかくした。じこそのものが「そうていがいでじゅうだい」(けいざいさんぎょうしょうげんしりょくあんぜん・ほあんいん)なうえに、いんぺいこういがかさなっている。どんなじこで、なぜおきたのか。そして、いんぺいのはいけいにある、ほくりくでんりょくのしゃないふうどはどうだったのか。【たかぎあきらうま、おおしまひでとし、かわうちさとしやすし】
◇マニュアルもごき
じこはかくはんのうのブレーキやくであるせいぎょぼうがぬけおちたことでおきた。
1ごうきには89ほんのせいぎょぼうがあり、それぞれすいあつによるくどうそうちがついている。じこちょくぜんはすべてのせいぎょぼうがろにそうにゅうされ、かくはんのうはかんぜんにとまっていたが、じこじは、せいぎょぼうのしけんのじゅんびのため、かくくどうそうちに2こずつけい178こついたべんを、つぎつぎにしめるそうさをしていた。
しかししめるじゅんじょにもんだいがありすいあつのバランスがくずれ、くどうそうちがいじょうにはたらいて、せいぎょぼう3ほんがぬけた。じぜんにべつのべんをあけておけばバランスをたもてたが、さぎょうマニュアルはこのべんを「しめる」とあやまったきじゅつをしていた。
さらにきんきゅうていしそうちもはたらかなかった。きんきゅうていしそうちはせいぎょぼうをちっそのあつりょくでろにそうにゅうする。しかし、このひはいぜんにじっししたせいぎょぼうのべつのしけんのため、かくせいぎょぼうようのちっそをすべてぬいてあった。
どうしゃは「すべてのせいぎょぼうのちっそをぬいて、きんきゅうていしそうちをむりょくかするのはげんざいはきそくいはんになる。JCOのりんかいじこごにめいぶんかされたきそくだが、とうじでもやるべきこういではなかった」とせつめいする。
しがげんぱつ1ごうきなどふっとうすいがたげんぱつは、もともとせいぎょぼうが「なきどころ」としてきされてきた。かあつすいがたげんぱつのせいぎょぼうがうえからしたへいれるこうぞうになっているのにたいし、ふっとうすいがたはじゅうりょくにさからってしたからうえへむかってさしこむためだ。
せいぎょぼうのぬけおち、きんきゅうていしそうちのむりょくかにくわえ、こんかいはほうしゃのうをふうじこめるふたつの「ふた」がひらいていた。げんぱつでは、かくねんりょうはこうてつせいのげんしろあつりょくようきにおさめられ、さらにそとがわにはこうてつせいのげんしろかくのうようきがある。そのふたつのようきのふたがひらいたじょうたいだった。
こんかいのじこでは、ちゅうせいしをしゃへいするこうかがあるみずがげんしろないにみたされ、ほうしゃのうのろうしゅつもなかったとされる。しかし、にじゅうのとじこめきのうがなかったじょうけんかで、きょうとだいげんしろじっけんしょのこいでひろあきじょしゅ(げんしかくこうがく)はもっとしんこくなじたいになっていたかのうせいをしてきする。ぐたいてきには、(1)かくねんりょうのピンホール(ちいさなあな)などのはそんがもともとあったばあい(2)ひきぬかれたせいぎょぼうがもっとたすうでかくはんのうがさかんになったばあい(3)せいぎょぼうのしゅどうによるそうにゅうがもっとおくれたばあい――をあげ、「かくぶんれつにともないせいせいするほうしゃせいガスがもれでたり、かくねんりょうがようゆうしてだいじこにつながることもかんがえられる」とせつめいしている。
◇りんかい げんしかくのぶんれつがれんぞくしておこるじょうたい。げんぱつのねんりょうのウラン235はちゅうせいしがしょうとつするとかくぶんれつし、あらたにふくすうのちゅうせいしをほうしゅつする。それがしゅうへんのウランとぶつかってれんさはんのうをもたらし、おおきなエネルギーをだす。げんぱつではげんしろないでせいせいされるちゅうせいしをせいぎょぼうにきゅうしゅうさせてりんかいをせいぎょし、しゅつりょくをちょうせいする。りんかいじこは、このせいぎょがきかなくなったじょうたい。
これまでかくにんされているりんかいじこは99ねん9つき30にち、いばらきけんとうかいむらのかくねんりょうかこうかいしゃジェー・シー・オー(JCO)とうかいじぎょうしょではっせいした。こうそくぞうしょくろじっけんろ「じょうよう」につかうこうのうしゅくウランをせいぞうしていたさい、さぎょういんがバケツでウランようえきをたいりょうにちんでんそうにそそぎこんだのがげんいんで、2にんのさぎょういんがひばくでなくなった。
◇しょちょうらかいぎでいんぺい…しゃないちょうさではっかく
じこはっせいじ、1ごうきのちゅうおうせいぎょしつにきんきゅうていししんごうをしめすけいほうおんが「カーン、カーン」とかんだかくひびき、あかランプがひかった。だが、ていしそうちははたらかない。とうちょくちょうはぜんかんほうそうで、べんのそうさをしていたさぎょういんのなをよび「(ひらいた)べんをもとにもどせ」としじした。さぎょういんはべんをしめ、ろは、けいほうから15ふんごにとまった。
どうしゃのちょうさによると、じこちょくごのみめい、はつでんしょちょうらがかいぎをひらき、じこをほうこくしないことをきめた。いんぺいのどうきについてどうしゃは「4にちまえにおなじ1ごうきでひじょうようディーゼルはつでんきのひびわれがはっかく、そのたいしょでしょいんはひろうこんぱいしていた。トラブルつづきだとじもとのしんらいをそこなうとかんがえたのがいちいん」とせつめいする。
いっぽう、ながはらいさおしゃちょうは15にちのかいけんで「はつでんしょないだけでしょりし、うえにはだまっていようというふんいきがあったのではないか。げんしりょくのぎじゅつしゃは、しろうとのじょうしにそうだんしてもわからない、といういしきがあるようだ」とはなした。
こんかいのりんかいじこのいんぺいは、ぎじゅつけいしゃいんすうひゃくにんをたいしょうにしたアンケートでのいちしゃいんのしてきからはっかくした。また、げんしろでかくぶんれつがおこっていることをしめすちゅうせいしりょうのじょうしょうをきろくしたモニターにしゃいんがてがきで「てんけん」とかき、りんかいじこをかくそうとしていたしょうこがあったこともわかった。
こくのでんりょくかくしゃへのしじにもとづき、どうしゃがことし1〜2つき、かいざんなどについてアンケートしたところ、1にんのしゃいんがこのひみつをこくはく。かんけいしゃからのちょうしゅなどでこんげつ11にちごろ、もんだいがはっかくした。
◇ほあんきていいはんでうんてんていししょぶんも
げんぱつをめぐっては、とうきょうでんりょくで2けん、とうほくでんりょくで1けん、げんしろのきんきゅうていしをくににほうこくせず、いんぺいしていたことがはっかくするなど、トラブルかくしがつぎつぎにあきらかになっている。ほあんいんがさくねん11つき、かくしゃにふしょうじをかこにさかのぼって、ほうこくするようしじしたからだ。
げんしろとうきせいほうにもとづくほうこくぎむいはんのじこうは3ねんで、きんきゅうていしかくしそのものはじこうだが、りんかいじこかくしは、ほうこくぎむいはんのほか、どうほうにもとづくほあんきていにいはんするかのうせいがある。
ほあんきていはきんきゅうていしごのげんいんちょうさやていしごのさいきどうにはつでんしょちょうのしょうにんをえることをもとめている。しかしほくりくでんりょくはこんかい、いずれもおこなっていなかった。ほあんきていいはんはぎょうせいしょぶんのたいしょうでじこうはない。ほあんいんが、あんぜんかくほをもくてきとしたげんしろのうんてんていししょぶんをかすこともかのうだという。【いけうちたかしよし、はなむれのりひと】