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えいがでくらしっくぴあのをたのしむvol.3 しんどうのくのう『ぼくのぴあのこんちぇると』(cinemacafe.net)

映画でクラシックピアノを楽しむvol.3 神童の苦悩『僕のピアノコンチェルト』(cinemacafe.net)

24日(火)21時0分



「えいがでクラシックピアノをたのしむ」とだいしておとどけしているこんげつのコラム、だい3だんはスイスをぶたいにした、てんさいしょうねんのものがたり『ぼくのピアノコンチェルト』です。おんがくてきさいのうにあふれているうえ、IQ180というきょういのずのうをもったヴィトスしょうねんがしゅじんこう。だれもがうらやむようなさいのうをもちながらも、そのさいのうとしゅういのきたいをもてあましているかれが、てんさいでいることへのくつうをかかえていることをりかいし、そこからかいほうしてやりたいとねがうそふとのこうりゅうをとおし、じぶんのいきるみちをみつけていくストーリーです。(このえいがのフォトギャラリーはこちら

“しんどう”をモチーフにしたえいがは、『シャイン』や『しんどう』など、これまでにもいろいろありますが、それらとちがっておもしろいのは、このさくひんがいがいなほどにおんがくのせかいにこだわっていないというところ。もちろん、リストの「ハンガリーきょうしきょく」、「ラ・カンパネッラ」やモーツァルトの「ロンド イたんちょう」などピアノのめいきょくにいろどられてはいるのですが、きほんのテーマはじんせいをどういきるか。おんがくかとしてどうせいちょうしていくかというよりも、くのうをかかえたにんげんがひととしてどうせいちょうしていくのかというぶぶんをたいせつにしているのです。ずのうがめいせきすぎて、ふてぶてしいたいどをとったり、じぶんのおもわくどおりにじんせいをあゆませようとするりょうしんとせめぎあったり、じぶんをかしんしすぎてこいにしっぱいしたりと、こどもにしてはぶきようにいきているかれがいったいどうへんかしていくのかがほんさくのみどころ。

げんだいは、しゅじんこうのなまえである“Vitus”ですが、にほんごタイトルは『ぼくのピアノコンチェルト』。じぶんののうりょくをもてあまし、うちにこもりそうになるヴィトスにとって、じんせいはおおくのひとびとといっしょにおとをかなでるコンチェルト(きょうそうきょく)のようなものなのだとおしえるそふのそんざいがゆいいつむにであり、ほんとうのいみでのしゃかいとのせってんとなっていることをかんがえると、とてもすてきなタイトルだとおもいます。げんだいよりもあっているかもしれません!

ところで、このさくひんで12さいのヴィトスをえんじているのは、テオ・ゲオルギューというしんじん。じつはかれじしんがしんどうで、ドイツでかいさいされた「わかいピアニストのためのフランツ・リスト・コンクール」の10〜13さいぶもんでユウショウけいけんをもっています。げんざい、ロンドンこうがいにあるめいもんおんがくがっこうパーセル・スクールでまなびながら、ヨーロッパをちゅうしんにえんそうかいもおこなっているとか。しんどうがえんじるしんどうのものがたりというてんでも、2にんのピアニストのすがたがダブリ、おもしろいリアリティをかもしだしています。おもしろいリアリティといえば、もうひとつ。げきちゅう、コンサートシーンがとうじょうするのですが、それにまつわるエピソードがまたユニーク。このシーンでテオは、ハワード・グリフィスがしきをとるチューリッヒしつないかんげんがくだんとじっさいにきょうえんをはたしているのですが、よさんのかんけいでかいじょうをかりるひようがなかったのだそう。そこで、えんそうかいをゆうりょうにし、いっぱんにチケットをはつばい。こううんにも、そくかんばいしたことでさつえいがかのうになったというのです。

しかも、これがおもわぬこうかをうむけっかに。テオのえんそうにかんどうしたかんきゃくが20ふんにもわたりスタンディングオベーションでしょうさんしたとのこと。ほんもののしんどうがかなでる、ほんもののおんがくに、ほんもののちょうしゅうがかんどうするすがたは、まさにドキュメンタリー。このはくりょく、じっくりあじわってみてください。

ところで、ぜんかいのコラムでピアニストのホロヴィッツにげんきゅうし、わたしがきいたかれのCDが「ラフマニノフのピアノきょうそうきょくだい2ばん」であるとかきましたが、どくしゃから、ホロヴィッツは「だい2ばん」のろくおんをのこしていないのではとのごしてきがありました。

きおくをさいどたどりますと、たしかに、わたしがあきるまできいていたのは、ラフマニノフによるじさくじえんの「ピアノきょうそうきょくだい2ばん」。そのながれでホロヴィッツによるラフマニノフ「ピアノ・ソナタだい2ばん」と「ピアノきょうそうきょくだい3ばん」をきいていたため、きおくがこんらんしてしまったようです。ホロヴィッツがだい2ばんのろくおんをのこしていないかどうかは、さいしゅうてきにかくにんはできていませんが、ごしてきによりかんちがいがはんめいしましたので、おわびのうえ、ごほうこくさせていただきます。ファンのみなさまにはこんらんをまねいてしまい、しつれいいたしました。

(text:JuneMakiguchi)


【かんれんさくひんじょうほう】
ぼくのピアノコンチェルト
 2007ねんあき、ぎんざテアトルシネマにてこうかい
 ©Vitusfilm2006

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