ハマのよぞらにきえたはっきゅうは、ゆめをつなぎ(つな)ぐかけはしとはならなかった。「ユウショウする」-。はんしん・かなもとのあついおもいは、はかなくちった。
うっせきしたいきどおりをバットにのせた。せんぱつくどうのかんぷうをそしするいちげき。かなもとが7せんぶりの31ごうソロをはなち、わずかなていこうをみせた。6てんをおうななかい、141キロそっきゅうをかんぺきにうちかえした。だきゅうがうよくじょうだんまでたっするすいてい130メートルだんで1てんをかえした。ベースをまわるかなもとはいちどもかおをあげずせいかん、ナインのでむかえにもたんたんとこたえベンチへもどった。
18にちのきょじんせんいらい7せんぶりのいちはつも、かなもとにとってはなにのよろこびもない。しあいご、いじか?とわれたしゅほうは「いじでもなにでもないよ」とポツリ。「くやしいきもち?うん…」。あとはことばにならなかった。
ドロヌマの7れんぱい。せんぱつじんがとうこわするなか、れんさはんのうするかのようにかいおんからとおざかった。れんぱいちゅうの7せんであげただてんはわずか「2」。25にちのまんるいきでのさんしんにしきかんが「カネもちょうしがよければうってるよ」とはなしたように、ほんらいのすがたをうしなっている。
8つき30にちのひろしませんからはちくの10れんしょう。さいだい12ゲームさをひっくりかえししゅいをウバッた。おおがたれんしょうのつづくなか、かなもとはVロードをまいしんすべく「そろそろだいしごとしないと」とふんきをちかった。
だが、そんなかなもとのいよくとはうらはらに、てつじんのにくたいはひびひめいをあげていた。ユニホームをぬげば、はんつきいたそんしょうのひだりひざのみならず、こし、せなか、そしてふくぶにまでしっぷがハラれている。けっしてよわねをはかないかなもとでさえ「いまのオレのしんたいをあじわわせてやりたいよ」とくしょうするほどだ。あさ、めざめれば「ひざのいたみでベッドからおきあがれないことがある」。そんなきょくげんじょうたいでも、おれそうなとうしをふるいたたせぜんりょくではしり、バットをふってきた。「1いしかかんがえられない」。ふくつのせいしんでみずからをこぶしつづけた。
しあいご、きょじんリードをきかされた。「そうなんか…しゃあないよ」。かなもとのことばが“しゅうせん”のあしおとにかきけされた。