とうきょうめたりっくつうしんのADSLじぎょうがじぎょうとしてせいりつしたのは、ジャフコをひっとうとするにっぽんのベンチャー・キャピタリストたちのとうしがあったからである。
1999ねん12つき、10おくえんのだいさんしゃわりあてぞうしをかれらがぜんがくひきうけたからこそ、すべてがはじまったのだ。この10おくえんで、TMCはよく2000ねんのADSLしょうようしけんサービスにとつにゅうすることができた。かれらのけつだんがなければ、おそらくTMCはじぎょうかいしゃとはいえない、ちいさなじっけんてききぎょうでとまるか、あるいはとくいなつうしんぎじゅつかいしゃでおわっていたことであろう。
そうぎょうしゃたちはびびたるじこしきんをくめんするのがせいいっぱいのいっかいなれいさいベンチャーにすぎなかった。1999ねん、われわれにあったものはいなじっけんをつうじてえたけいけんとぎじゅつにたいするめいせい、NTTひがしにっぽんとのそうごせつぞくこうしょうのじっせき、KDDのしえんだけであった。
だがそのかのうせいにかけたものたちがいたのだ。そしてよくねんのはるの50おくえんぞうしがせいこうしたのは、この10おくえんがタネぜにとなったからである。またこの50おくえんがにっぽんのADSLぜんめんじゆうかのきばくざいとなったのだから、このベンチャー・キャピタリストたちのそんざいがにっぽんをかえたといってもかごんではない。
そもそもにっぽんのベンチャーキャピタルがつうしんじぎょうベンチャーにしきんとうにゅうするということはぜんだいみもんのことであった。つうしんじぎょうをおこすということは、おかねもちにのみゆるされたりょうぶんである。でんでんこうしゃみんえいかでうまれただいにでんでんにしても、そのごのけいたいでんわかいしゃにしても、にっぽんしほんしゅぎのほんりゅうがのりだすものだというこていかんねんがしはいてきであった。ソフトバンクのばあいとて、ITバブルでえた1ちょうえんいじょうのよじょうしきんがあればこそほんりゅういしきをもってのつうしんじぎょうへのしんしゅつであった。
イー・アクセスにしても、もっぱらしきんちょうたつさきにあおいだのはこうしたこていかんねんがうすいべいこくのとうしぎんこうであった。では、なぜこのぜんだいみもんのできごとがおきたのだろうか。それは、「ITバブル」としょうされた「じだいのくうき」としかいいようがない。
だが、われわれのがわからいわせてもらえば、くにのとうざいやさんぎょうのしゅるいをとわず、すじのよいベンチャービジネスがとうじょうすることにベンチャー・キャピタリストはつねにうえている。われわれのビジネスがかれらのおめがねにかなったからだ。
にっぽんではベンチャービジネスそのものをこころざすひとたちがすくなすぎる。かりにそのようなひとたちがくろうのすえ、きぎょうにいたっても、そのひとたちをみまもるにんげんがすくなすぎる。これではよきベンチャーきぎょうはうまれない。そのけっか、にっぽんのリスクマネーしじょうはそだたないのだ。
われわれがめざしたビジネスは、まさにかれらのきがかんをみたすにじゅうぶんミリョクてきであったのだ。
だいいちに、ビジネスのきぼがおおきい。こていでんわユーザーは5せんまんかいせんのボリュームがある。その20ぱーせんとがADSLユーザーになれば(じっさいいまはこれいじょうとなっている)、りようりょうげつがく5せんえんねんがく6まんえんにさきほどの1せんまんかいせんをじょうじると、6せんおくえんのしじょうきぼにたっする。
だいにに、とうしがくがそうたいてきにしょうがくですむ。ADSLそうちのひようはたいりょうこうにゅうで1ユーザー8まんえん(いまは3まんえんをきる!)いないでおさまる。そのたのつうしんそうちやつぼねしゃこうじひ、かいつうひようをふくめてもやく10まんえんぜんごとみつもれる。
5まんユーザーのかくとくに50おくえんですむ。もし1にん3まんえんのモデムこうにゅうひをふたんしてもらえれば(にゅうかいきんとしてこのねだんぜんごでじっさいもふたんしてもらった)、35おくえんだ。これならなんとかなるきんがくだ。もしユーザーが5まんいじょうになるなら、そのときにはじょうじょうできるだろうから、じょうじょうでえるしきんとしんようりょくでたいおうがかのうだろう。
だいさんに、りえきりつがたかい。でんわかいせんりようりょう(しけんちゅうは800えんだったが、ほんかくしょうようサービスかいしじで200えん)はみていだが、1ユーザーあたりのつうしんひよう(ちゅうけいせんとインターネットせつぞく)を1,000えんいかにおさえれば、じつに80ぱーせんとものうりあげりえきがみこめる。
つうしんそうちじゅみょうを5ねんとそうていすると、まいつきのせつびしょうきゃくひは1.3せんえんだからほぼりりつでも50ぱーせんとだ。えいぎょうけいひを20ぱーせんとにおさえれば30ぱーせんとのえいぎょうりえきがでる。せつびとうしがこんなにやすあがりなけいぞくサービスじぎょうがたにあるだろうか。
さらにADSLにくわえ、SDSLをとうにゅうし1メガ100まんえんのせんようせんじゅようを5まんえんていどでかくとくできれば、かずはすくなくてもりえきりつはおおはばにこうじょうするではないか。
ベンチャーキャピタルにとってのさいごのミリョクは、じぶんのくちからいうのもなにであるが、けいえいじんであったようだ。なにしろせいひんであった。かねもうけはにのつぎのけいえいてつがくをとおしてきた。
ながのけんいなしでのじっしょうじっけんからはじまり、いちれんのじっしょうじっけんでたくわえぎじゅつりょく、NTTやKDDとのせっしょうでみせたこうしょうのうりょく、ゆうせいしょうからのめにはみえないしえんとうがひょうかされたようだ。
とくはらさんのあんないであうことになったとうじのジャフコしゃちょうのむらせしが、「ひさびさにほんかくてきなベンチャーがあらわれた」と呟やかれたことがおもいだされる。
そのころのわれわれけいえいじんにはごこうがさしていたとのちになってかれらからじゅっかいされたものだ。けいえいじんのへんせいについてちゅうもんはつかなかった。
ベンチャーキャピタルのげんりからすれば、かぶしきじょうじょうまでもてばじゅうぶんということだったのだろう。そのぶんのビジネスモデルはじょうきのようにすでにできあがっていたのだ。ただし、そのおめつけやくとしてとくはらしをひじょうきんやくいんににんようするようにとのようせいがあった。もちろん、それはわれわれのじゃくてんでもあるしほんせいさくをじゅうじつするというてんでねがったりかなったりであった。
ジャフコはたのにっぽんのベンチャーキャピタルをさそい、また、われわれはぞうしもくろみしょをもってさまざまなとうしさきをめぐった。はんのうはじょうじょうであった。こうして10おくえんぜんごのぞうしはあてにしてよいとのかんしょくもえて、10つきいご、このしきんをぜんていとしてわれわれはうごきだした。
ベンチャーキャピタルへのだいさんしゃわりあてぞうしのかぶかはいちかぶ100まんえんとした。1せんかぶをしんきにはっこうし、12つき15にちに10おくえんがはらいこまれた。
そのときのしゅようとうししゃをさきにかかげておく。かぶかはじつにかぶかがくめん5まんえんの20ばいであった。みじょうじょうかいしゃのひこうかいかぶがこのようなたかねではっこうできたのはわれわれにもおどろきであった。
しかしとうじのしりょうをみると、さまざまなしょうらいりえきけいかくからみて、このかかくはだとうであったとされている。
それだけやしんてきなじぎょうけいかくをたて、そのしんぴょうせいはたかかったということである。じょうじゅつでれいとしてあげた5まんユーザーのかくとくが、1つのめやすとなっていた。うえじねんどかいけいねんどがしゅうりょうする2001ねん3つきまでにとうしょうマザーズにかぶしきこうかいするかのうせいもおおきい、こんなきぼうてきかんそくもきよしたとおもう。
このぞうしから6カゲツごの2001ねん6つき、そうぎょうからまる1ねんたったTMCはだい1かいけっさんをむかえることになり、そのけっさんを以ってじょうじょうけいかくがどうじにたてられていた。
ここまでくると、さすがに、しんらいできるゆうのうなざいむたんとうやくいんがかかせなくなってきた。そこでわたしがしらはのやをたてたのが、すうりぎけんのそうむぶちょうをやっていたにったとおるくんであった。
マドロスにあこがれ、そうだいしょうがくぶをでたあとにタンカーかいしゃにしゅうしょくし、パーサーをながねんやってきたかわりものであった。すうりぎけんをじょうじょうさせたみたいとすうねんまえにとちゅうにゅうしゃしていたが、もくひょうをTMCにきりかえてもらうこととし、いせきとやくいんしゅうにんのりょうかいをえた。かれはきちょうめんですうじにはつよかった。かれがこのだい1かいぞうしとよくねん5つきの50おくえんをあつめただい2かいぞうしのじつむたんとうしゃとなった。
なお、このだいさんしゃわりあてぞうしがおこなわれるまえ、7つきと9つきに、がくめん5まんえんでけい800かぶ4,000まんえんのだいさんしゃわりあてぞうしがじっこうされていた。この4,000まんえんで12つきぞうしまでのひつようしきんをくめんした。
わりあてさきは、そうぎょうかぶぬしのわたし、こばやしくん、やくいん、すうりぎけん、かんぶしゃいん、とうきょうインターネットのばいきゃくえきをもちよってそうぎょうし、わたしがしゃちょうをつとめていたとうきょうエンジェルズなどがだいぶぶんであったが、じぶんもなにがしかのかぶをもちたいというめたりっくおうえんだんともいうべきいなじっけんのさんかしゃ、またわれわれのこじんてきゆうじんがふくまれていた。
そうぎょうじかぶしきの600かぶとあわせ、けい1400かぶのかぶしきは、いご、そうぎょうしゃかぶ(ファウンダーかぶ)としてTMCぜんかぶのかはんすうをさいごまでいじしていくこととなった。
このそうぎょうしゃかぶのぜんかぶしきにしめるわりあいは、10おくえんぞうしごでも58.3ぱーせんとをしめた。かぶけんもかくじんのりょうかいをとってこじんほじでなくかいしゃほじとした。これにより、われわれはかいしゃばいきゃくのさいごまでじさいけんをうしなわずにすんだのである。
【しゅようなだいさんしゃわりあてぞうしおうぼさきとかぶすう】
(かぶ)ジャフコ 375かぶ
さんわキャピタルかぶしきがいしゃ 110かぶ
ニホンアジアトウシかぶしきがいしゃ 100かぶ
メガチップスかぶしきがいしゃ 100かぶ
オリックス・キャピタルかぶしきがいしゃ75かぶ
にっぽんさいけんしんようぎんこう 40かぶ
そのた5しゃ 200かぶ
【ちょしゃプロフィール】
とうじょう いわ(とうじょう いわお)かぶしきがいしゃすうりぎけんとりしまりやくかいちょう。1944ねん、とうきょうふかわうまれ。とうきょうだいがくこうがくぶそつ。どうだいがくいんちゅうたいののち79ねん、すうりぎけんせつりつ。とうきょうインターネットたんじょうをへて、99ねんにとうきょうめたりっくつうしんかぶしきがいしゃをそうせつ、だいひょうとりしまりやくにしゅうにん。2002ねん、かぶしきがいしゃすうりぎけんしゃちょうにふっき、のちにかいちょうにしりぞく。とうきょうエンジェルズしゃちょう、NextQかいちょうなどをけんむし、ITベンチャーしえんいくせいのひびをおくる。
れんさいにあたってはJ-CASTニュースへ
とうきょうめたりっくつうしんかぶしきがいしゃ
1999ねん7つきせつりつされたITベンチャーきぎょう。にっぽんのDSLかいせん(DigitalSubscriberLine)をりようしたインターネットじょうじせつぞくサービスのくさわけてきそんざい。2001ねん6つきにソフトバンクグループにばいしゅうされるまでにゼロからスタートし、ぜんこくで4まん5せんにんのADSLユーザーをあつめた。
しゃしん
さつえい たかの あきら
あのときのとうきょう(1999ねん〜2003ねん)
たかのあきら
しゃしんかたかはし?しのじょしゅからどくりつ。じんぶつポートレート、たびなどをテーマに、ざっし、きぎょうPRしをちゅうしんにかつどう。とうきょうをだいざいとしたしゃしんもおおく、ちょしょに「ゆうぐれとうきょう」(あわ交社2007ねん)がある。
ブロードバンド“とうそう“とうきょうめたりっくつうしんものがたり 【もくじ】はJ-CASTニュースへ
■かんれんきじ
【れんさい】ブロードバンド“とうそう”とうきょうめたりっくつうしんものがたり/27. NTTきょくしゃというせいいきのかいほう:2008/09/27<urlname="【れんさい】ブロードバンド“とうそう“とうきょうめたりっくつうしんものがたり 【もくじ】はJ-CASTニュースへ
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【れんさい】ブロードバンド“とうそう”とうきょうめたりっくつうしんものがたり/22. KDDとのていけいでそとぼりをうめた:2008/09/22