ル・マンにとって、今季最後のホームゲームは0−0というやや残念な形で終わった。しかし、3位の座を手に入れるため必勝を誓って乗り込んできたマルセイユが徐々に勢いを上げる中、後半の大半を10人で戦い抜いて無失点に抑えたことを考えれば、それは決して悪い結果ではなかっただろう。
松井大輔、セセニョンを筆頭に、ル・マンのアタッカー陣は前半、ラインを非常に高く保ち、序盤から積極的に仕掛けた。早くも6分、セセニョン、ルタレック、そして松井へとボールが渡り、松井が飛び込むようにこれをとらえにいったが、ボールはゴール脇に外れた。11分にはデメロがヘディングを試みるが、マルセイユGKのマンダンダががっちりキャッチ。18分にも、デメロがヘッドでセンター流したボールをセセニョンがたたいたが、シュートは惜しくもゴールを割った。
23分にも敵ゴールを脅かしたセセニョンは、27分、松井にヒールでパスを渡すが、松井はこれを胸トラップしたところでDFズバルにわずらわされ、このゴールチャンスを逃した。得点には至らないながらも、ル・マンは試合の主導権を握ったまま前半を終えた。しかし、後半5分にバルブエナにタックルしたブウールがレッドカードを食らったことで、試合の流れは大きく変わってしまう。
ブウールの退場でチームの再編成を強いられたル・マンのガルシア監督は、55分に松井を下げ、DFのセルダンを投入。契約を更新しておらず、今季終了後のル・マン離脱が確実視される松井にとって、ル・マンのホームでの最後の試合は、ちょっぴり残念な形で幕を閉じることになった。人数的優位性を得たマルセイユは、これで勢いを上げるが、ル・マンの中盤と守備陣は堅固さを失わずに守り切り、試合は結局、0−0のまま終了した。
試合後、ガルシア監督はまず、「非常に緊迫したいい試合だった」と満足感を口にした。「しかし、ジョルビーニョへのファウルで与えられるべきだったPKが見逃され、その後のブウールへの厳しすぎる退場処分がでて、すべてがわれわれに不利な方向に進んだ。裏切られたという気持ちを禁じ得ない。しかし、10人になってもしっかり踏みこたえ、折を見てチャンスも生み出していたことを考えれば、これは良いフィナーレだった」
今季のル・マンの最多得点者、デメロはすでにパレルモ(イタリア)行きを決めており、離脱の許可を得ていると言われるバシャ、プレ、松井のほか、イングランドやスペインのクラブから求愛を受けているセセニョン、ジョルビーニョもこの夏の移籍市場で他クラブに引き抜かれる恐れがある。今季を通しリーグを沸かせたル・マンだが、このチームでのプレーも今季が最後という複雑な思いを胸に、監督は「クラブにとって、最高のリーグ1でのシーズンを送りたいと思っていたが、それを成し遂げることができた。私は選手たちのことを誇りに思う」と締めくくった。
今節はレンヌが勝ち、サンテティエンヌが引き分け、リールが勝ったため、ル・マンの順位は8位のまま変わらず。来季のUEFAカップ予備予選への出場権を意味する5位には、リールが食い込んだ。一方、チャンピオンズリーグ予備予選出場圏内の3位に上がるため、何としてもこの試合に勝たなければならなかった4位のマルセイユは、この引き分けで、この日敗れた3位のナンシーに1ポイント差と迫るにとどまった。
マルセイユのゲレツ監督は「両チームがサッカーをプレーしようとしていたので、見ごたえのある試合だったと思う。2つの大きなチャンスがあったが、それを得点に変えることができなかった。もちろんこの結果は残念だ。レンヌ(最終節にナンシーと対戦)が5位争いに絡んできたのはいいことだが、ナンシーが彼らに勝てなかったら驚きだね」と言って、無念さを吐露した。
-Kayako Kimura from France-